何を受けたら良い?(受診ナビ)
脳疾患や脳血管疾患を早期発見できる脳に特化した健康診断が脳ドックです。目的・状況に合わせておすすめのコースをご案内します。
迷ったらまずは「しっかり脳ドック」をご検討ください。
いま「症状」がある方へ
- 急な頭痛/ろれつが回らない/片側の手足のしびれ・脱力/視力障害 など
- 日常生活に支障がある「物忘れ」「ふらつき」「しびれ」「頭痛」など
脳ドック(自費健診)ではなく、保険診療での受診をおすすめします。必要な検査・治療に速やかに繋げます。
はじめて脳をチェックしたい
40歳以上/持病あり/家族に脳卒中歴があるなど、まずは標準的に脳と血管を確認したい方へ。 MRI・MRAで脳と頸動脈を評価し、血液検査(しっかり脳ドックの場合)で生活習慣病の“土台”も一緒に確認します。
※いま症状がある場合は保険診療で段階的に評価します(急な頭痛・麻痺・ろれつ障害などは救急受診)。
- おすすめ:しっかり脳ドック
- コースの詳細を見る
短時間・低コストでまず一度
忙しい/まずはMRIだけ確認したい方向け。画像で重大な異常の有無を効率よくチェックします(血液検査は省略)。
※症状がある方は保険診療を優先。自費ドックは“症状のない方のスクリーニング”が基本です。
- おすすめ:シンプル脳ドック
- コースの詳細を見る
認知機能の低下が気になるのでとにかくすぐに調べたい
MRI+認知機能評価(MMSE・MOCA-J)で、MCI/認知症の可能性を短期間で評価します。 自費ドックなので、保険診療よりも初回からまとまった検査が可能です。
※症状がある方は保険診療も選べますが、段階的に検査を進めるため時間がかかります。 「まず全体像を早く知りたい」方に本コースが適しています。
- おすすめ:プレミアム脳ドック
- コースの詳細を見る
将来の認知症(MCI)リスク体質が知りたい
血液で推定:MCIスクリーニング検査プラス
生活習慣で下げられるリスクを“いま”把握して、予防行動へ。
- 血中タンパク質群から将来のMCIリスク体質を推定(A~Dの4段階)。
- 結果と併せて認知症予防マニュアルをお渡しします。
- 検査の意義・結果の活かし方
- 脳ドックに追加する場合はコース表へ
MRIで可視化:BrainSuite™
海馬の萎縮が始まっていないか“いま”確認して、予防行動へ。
- MRI画像から海馬体積をAIで定量化、同年代比でリスク体質を評価。
- 結果に基づく個別の生活習慣アドバイス(継時フォローも可)。
- BrainSuite™の解説へ
- オプション追加・費用を確認
※いずれも自費検査のみです。たとえ症状があっても保険診療の対象外です。
脳梗塞・心筋梗塞の体質リスクも見たい
血液検査で動脈硬化リスクを推定し、生活改善の優先度を判定します。
脳ドックのすべてのメニューに追加可能なオプションです。
- おすすめ:LOX-index(動脈硬化リスク)
- 検査の詳細を見る
- 脳ドックに追加する場合はコース表へ
※自費検査のみです。たとえ症状があっても保険診療の対象外です。
しびれ・腰痛など脊椎も心配
頸椎・腰椎の検査は、すでに「しびれ」がある場合には保険診療でも可能です。
ただし保険診療では段階的に評価・検査を進めることが多く、まずは脳を調べて緊急性がないことを確認してから頸椎・腰椎へ進む流れになります。
このコースは、とにかく頸椎・腰椎に問題がないか一度で調べたい方向けです。
上肢・下肢どちらも気になる場合は、費用と時間はかかりますが全脊椎ドックで一気に評価することも可能です。
- おすすめ:脊椎ドック(頸椎/腰椎/全脊椎)
- コースの詳細を見る
全身のがんを一度にスクリーニング
被ばくなしのMRI手法(DWIBS)で広くチェック。必要に応じて腫瘍マーカーを追加し、再検査の優先度を判断します。
※症状や異常所見がある場合は後日、保険診療での精密検査をご提案します。
※DWIBSは保険診療では行えない検査です。気になる症状がある方も、自費検診として受ける必要があります。
- おすすめ:全身がん検診(DWIBS)
- 検査の詳細・費用へ
家族歴や持病がある
高血圧・糖尿病・脂質異常症/家族に脳卒中・心筋梗塞が多いなど、動脈硬化の土台がある方に。 画像+採血で“脳”と“血管リスク”をまとめてチェックします。
※症状がある場合は保険診療を優先。症状がないリスク管理目的なら自費ドックが効率的です。
- おすすめ:しっかり脳ドック + 動脈硬化オプション
- 受診推奨(40歳以上)
よくあるお悩み別の選び方
- 「認知症が心配。今は自覚症状なし」:プレミアム脳ドック+認知症リスク検査オプション、またはMCIスクリーニング検査プラス
- 「まずは最低限のMRIだけ」:シンプル脳ドック
- 「家族に脳卒中・心筋梗塞が多い」:しっかり脳ドック+LOX-index
- 「しびれ・腰痛など脊椎症状も」:脊椎ドック
- 「がんのまとめ検査がしたい」:全身がん検診(DWIBS)
脳ドックとは
脳疾患や脳血管疾患を早期発見できる脳に特化した健康診断が脳ドックです。自覚症状がない脳疾患や脳血管疾患は、ある日突然発作を起こし、命の危険に及ぶことがあります。命が守られても深刻な後遺症が残ることも多くあるため、脳の病気は早期発見・早期治療、また予防が非常に重要となります。
当院では、経験豊富な脳神経外科専門医によるMRI検査などを行い、確実な診断をしております。
MRI検査の結果、および血液検査や認知症解析プログラムの結果については、後日、詳細な報告書を郵送いたします。
健康寿命を長く保つために
脳出血や脳梗塞・くも膜下出血などの脳卒中は、寝たきりになってしまう原因疾患の第1位とされています。また、日本人の死因の上位には脳卒中をはじめ、がん・心臓病などが占めています。日本人の平均寿命は世界の中では上位ですが、健康寿命はそれよりも約10年短く、病気の状態で過ごす時間が長いことが分かります。健康な状態を長く維持するためにも、脳ドックは非常に有効です。特に、発症すると深刻なくも膜下出血は、自覚症状がほとんどないため、脳ドックを定期的に受けることで発見に有効とされています。
認知症ケアも健康寿命を保つためには重要です。認知症自体は根治することは難しい疾患ですが、MCI(軽度認知障害)と呼ばれる早期の段階で発見できれば、生活習慣を改善することで認知症への移行を遅らせることができる可能性が高くなります。また、MCIから正常状態へ戻るリバートと呼ばれる現象も報告されています。認知症リスク評価を行うことによって、将来MCIから認知症へ進んでいくリスクが高いと判定された場合にも、生活様式を変えていくことをうながす効果があります。
脳ドックでわかる病気
- 脳出血
- 脳梗塞
- 脳動脈瘤
- 脳動脈の閉塞・狭窄
- くも膜下出血
- 脳血管奇形
- 慢性硬膜下血腫
- 水頭症
- 頸部動脈などの閉塞・狭窄
- 脳腫瘍
- 脳挫傷
- 眼窩内腫瘍
- 脳萎縮
- アルツハイマー型認知症
- 脊髄小脳変性症 など
40歳以上の方は、脳ドックを受けることをお勧めしています
脳の専門的な検査は、健康診断や人間ドックでは調べることができません。人間ドックの受診は、40歳以上の方が推奨されていますが、脳ドックも同様です。
特に、高血圧や糖尿病など生活習慣病をお持ちの方や血縁者に脳血管疾患の罹患者がいる方、頭痛やめまい・しびれの症状がある方は、早めに受診してください。当院では、40歳を超えた方には、自覚症状がなくても脳ドックの受診をお勧めしております。
脳ドックをお勧めしたい方
- 40歳以上の方で、頭部MRI検査をまだ受けたことがない方
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病がある方
- 生活習慣病のグレーゾーン・メタボリックシンドロームを指摘された方
- 脳卒中(脳内出血・脳梗塞・くも膜下出血)の血縁者がいる方
- 狭心症や心筋梗塞など虚血性心疾患にかかったことがある方
当院の脳ドックの特徴
高性能1.5TのフルデジタルMRI完備
当院では、短時間で高画質画像を撮れるフィリップス社の1.5TフルデジタルMRIを導入しております。
当院のMRIの特徴
高精細の画像と撮像時間の短縮
デジタルコイルと高速撮像技術「Compressed Sensing(コンプレスド センシング)」によって、従来よりも高精細・高分解能の画質をこれまでの3分の2以下の撮像時間で提供できるようになりました。
小さなお子さん・ご高齢の方・閉所恐怖症の方も安心
当院のMRI検査室は、室内照明や雰囲気を明るく出来るように工夫を施しております。また、インボアシステムによって検査中にお好みの映像と音楽の鑑賞が可能です。MRI特有の動作音や閉塞感・圧迫感を軽減し、小さなお子様・高齢の方・閉所恐怖症の方などMRI検査が苦手な方にも安心して検査を受けていただけます。
洗練された装置デザイン
従来よりも寝台が低く心理的負担の少ない検査が可能です。撮像時に使用するコイルも従来よりも軽量化していますので、患者様の検査中のご負担や疲労が軽減できます。
お好みのビデオテーマを選べる

脳ドックに加えて認知症オプションや脊椎オプションがある
脳ドックは、脳と脳血管の精緻な検査が可能です。脳疾患・脳血管疾患の早期発見や発症予防に有効です。また、認知症オプションや脊椎・脊髄オプションも用意しています。
脳ドック(認知症ドックも含む)・脊椎ドックのコース内容
脳ドックの内容
脳ドックは、MRI・MRA検査を基本として実施しています。認知症、動脈硬化などが心配な方のためにいくつかのオプションを用意しています。
2025年4月1日より料金を改訂しております(表示はすべて税込み)。 健診結果についての対面での説明はありません。 結果についてのご相談は、保険診療として行うことになります(再診として扱います)。
基本コース | 検査内容 | 費用 |
---|---|---|
シンプル脳ドック | 【お時間のない方・格安で検査を受けたい方】 脳MRI・MRA・頚部MRA ---- ダブルチェックでの画像診断報告書の送付あり 院内滞在時間は30~40分程 報告書は検査後2週間程度で送付します。 |
27,000円 |
しっかり脳ドック |
【しっかり検査を受けたい方】 血液検査によるMCIスクリーニング検査プラスやApoE遺伝子検査を追加することも可能です。 |
40,000円 |
プレミアム脳ドック (認知症検査を含む) |
【脳ドックに加えて認知症検査もしたい方】 *すでに物忘れでお困りの方は脳ドックではなく保険診療での受診をお勧めします。 血液検査によるMCIスクリーニング検査プラスやApoE遺伝子検査を追加することも可能です。 |
45,000円 |
認知症リスク検査 オプション |
【将来の認知症リスクを評価して生活習慣改善につなげたい方】 血液検査によるMCIスクリーニング検査プラスやApoE遺伝子検査を追加することも可能です。 |
脳ドック料金 +17,000円 |
認知症リスク検査のみ |
【BrainSuite™️ だけを受けたい方】 血液検査によるMCIスクリーニング検査プラスやApoE遺伝子検査を追加することも可能です。 |
17,000円 |
動脈硬化オプション | 【脳だけでなく動脈硬化も心配な方】 「脳ドック」+ 血管年齢検査 |
脳ドック料金 +3,000円 |
オプション | 検査内容 | 費用 |
---|---|---|
MCIスクリーニング 検査プラス |
【認知症発症のリスクが高い体質かどうかを知りたい方】 血液検査によりアルツハイマー型認知症の発症原因である 「血管の老化」や「アミロイドβの蓄積(神経毒素物質)」に関与する たんぱく質の血中量を測定します。 現在MCI(軽度認知障害)かどうかを判定する検査ではありません。 ---- 報告書は検査後2週間程度で当院に届きますので、ご自宅に郵送いたします。 |
25,000円 |
ApoE遺伝子検査 |
【認知症発症の遺伝的リスクが高いかどうかを知りたい方】 |
20,000円 |
LOX-index | 【脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクが高い体質かどうか知りたい方】 血液検査によって脳梗塞・心筋梗塞リスクを評価します。 ---- 報告書は検査後2週間程度で当院に届きますので、ご自宅に郵送いたします。 |
25,000円 |
脊椎ドックの内容
オプション | 検査内容 | 費用 |
---|---|---|
頚椎 | 【肩こり、手のしびれが心配な方】 頸椎MRI、頸椎X線 ダブルチェックでの画像診断報告書の送付あり 院内滞在時間は30~40分程 報告書は検査後2週間程度で送付します。 |
25,000円 |
腰椎 | 【腰痛、足のしびれが心配な方】 腰椎MRI、腰椎X線 ダブルチェックでの画像診断報告書の送付あり 院内滞在時間は30~40分程 報告書は検査後2週間程度で送付します。 |
25,000円 |
全脊椎 | 【全脊椎を一度に調べたい方】 頸椎MRI、頚椎X線、胸椎MRI、胸椎X線、腰椎MRI、腰椎X線 ダブルチェックでの画像診断報告書の送付あり 院内滞在時間は50~80分程 報告書は検査後2週間程度で送付します。 |
50,000円 |
脊椎・脊髄ドックとは
肩こり・手のしびれは頸椎の変形が原因の場合もあります。また、腰痛・足のしびれは腰椎の変形が原因の場合もあります。脊椎・脊髄オプションを追加することで、頭だけではなく頚椎や腰椎に問題がないかどうか、簡単に画像診断を受けることができます。
認知症リスク検査とは
認知症は一度発症すると進行する病気ですが、発症の前段階(MCI:軽度認知障害)のうちに 生活改善や医療的介入を行うことで、進行を遅らせることが期待できます。 近年はMCI due to AD〜軽度ADに対する 疾患修飾療法(抗Aβ抗体薬)も登場し、 早期発見・早期対応の重要性が高まっています。
本ページの検査は、「認知症かどうか」を確定診断するものではありません。むしろ、 MCI(認知症手前の段階)になるリスクを評価し、 結果に応じて生活習慣の見直しや追加検査の優先度づけに役立てることを目的としています。
脳の健康を数値でチェック
認知症予防プログラム BrainSuite™️
©2021 CogSmart Co., Ltd
BrainSuite™️は、MRI画像をAIで解析し「脳の健康レベル」を見える化するプログラムです。 海馬体積を絶対値で評価するため、症状が出る前の段階からリスクを把握でき、定期的な検査によって経過を正確に追うことができます。
BrainSuite™️でできること
- 同年代と比較した脳の健康状態のチェック
- 海馬体積を絶対値で測定 → 継続検査で変化を追跡可能
- 結果レポートを当日お渡し
- さらに詳しい解析結果・認知機能テスト・生活習慣改善アドバイスはマイページから確認
- BrainSuite™️導入施設なら、全国どこで検査を受けてもデータを一元管理
科学的な裏付け
比較対象には20歳から80歳までの幅広い世代の健常人データベースが使われています。 さらに、生活習慣情報と結びつけた約400人・8年間にわたる縦断データも含まれており、 「生活習慣が脳にどのような変化をもたらすか」を鋭敏に評価できる仕組みになっています。
検査の流れ
- 当院でMRIを撮影
- AIが画像を解析し、当日レポートをお渡し
- 後日、ご本人がマイページにアクセス → 認知機能テストや詳細解析結果・生活習慣改善アドバイスを確認
BrainSuite™️は、フィリップス社の画像技術と東北大学発ベンチャー「CogSmart」の研究成果を基盤に開発されました。 医学的根拠に基づいた評価と予防アドバイスで、将来に備える認知症予防をサポートします。
MCIスクリーニング検査プラス
MCI(軽度認知障害)は、健常と認知症の中間の段階です。日常生活に大きな支障はありませんが、放置すると約5年で半数以上が認知症に進行すると言われています。
最近の研究では、MCIの段階で予防や治療に取り組むことで、認知症の発症を防ぐ・遅らせることが可能と示されています。
MCIスクリーニング検査プラスは、現在MCIかどうかを診断するものではなく、将来MCIを移行するリスク体質を持っているかどうかを、血液中の複数のタンパク質測定によって推定する検査です。
結果を踏まえて生活習慣を修正することでリスクを低下させることができるため、「発症前からの予防」に役立ちます。
検査で調べるタンパク質群
加齢や生活習慣の乱れによる血管炎症やアミロイドβ蓄積と関連する以下の4群を測定します。
栄養素タンパク質群
身体の栄養状態を反映。アミロイドβの排除や毒性低下に関与します。
脂質代謝系タンパク質群
脂質代謝を反映。アミロイドβの排出を助け、脳内環境を整えます。
炎症・免疫系タンパク質群
身体の炎症や免疫状態を反映。免疫細胞と共にアミロイドβの排出を担います。
凝固線溶系タンパク質群
血管損傷や血栓形成に関与。血管修復や詰まりの解消に寄与します。
検査結果と報告書
検査結果はA~Dの4段階評価で示されます。
結果に基づき、当院では認知症予防マニュアルをお渡しし、生活習慣の見直し(食事・運動・睡眠・ストレス管理など)を通じてリスク低減に取り組んでいただけます。


ApoE遺伝子検査
日本における認知症の約半数を占めているのが、アルツハイマー型認知症です。このアミロイドβペプチドの蓄積に大きく関わっているとされているのが、ApoE遺伝子のタイプです。
遺伝子のタイプはε(イプシロン)2、ε3、ε4が2つ一組で6パターンの遺伝子型を構成しており、ApoE遺伝子検査ではどのタイプの遺伝子を有しているかを判定しています。
最も遺伝的なリスクの高いタイプ(ε4 / ε4)では最大12倍程度リスクが高くなると言われています。
遺伝的なリスクが高い場合には、いまのところ認知症を疑う症状がない場合にも、生活習慣を改善して予防に努めることが重要です。
検査は少量の採血のみです。
項目の解説、アルツハイマー型認知症を予防するためのアドバイスや推奨している生活習慣・栄養素などを記載した報告書をお渡ししております。
⚠️ ApoE遺伝子検査のメリット・デメリット(クリックする)
メリット
・自身のアルツハイマー型認知症発症リスクを客観的に把握でき、早期から適切な生活習慣対策や予防行動につなげられる
・ε4型キャリアの場合、治療薬(特に抗アミロイドβ抗体薬)の副作用リスクが高まるので、治療方針決定に役立つ
・検査は一回で済み、結果は一生変わらないため、将来の健康戦略に活用できる
・結果をもとに、本人と家族が認知症への備えやケア体制を計画できる
デメリット・注意点
・検査では発症確率しか分からず、アルツハイマー病の確定診断はできない
・ε4型キャリアでも発症しない場合があり、逆に非キャリアでも発症することがあるため、リスク情報の過信や誤解が生じる懸念がある
・検査結果による心理的負担や不安、家族との人間関係の悩みに発展する場合がある
・遺伝子情報の管理やプライバシー保護が必須であり、社会的差別や保険・就職上の不利益につながる可能性がある
・保険適用外のため検査費用が高めで、医療機関によって取り扱い状況が異なる
・特に認知症発症への影響要因は遺伝的素因以外にも多数(加齢、生活習慣病など)が関わるため、結果だけで判断しない慎重さが必要
ApoE遺伝子検査は「知ることで生涯にわたって予防や治療の選択肢を増やせる一方、結果の解釈や個人情報保護、本人・家族の心理に十分な配慮が不可欠」です。



脳梗塞・心筋梗塞リスク検査とは
脳梗塞や心筋梗塞は突然発症し、命を落とすこともある重篤な疾患です。動脈硬化が主な原因として挙げられます。動脈硬化は血管が硬くなってしまうことで、血管の内側に脂質が蓄積し、血管が細くなることで詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。

LOX-index(脳梗塞・心筋梗塞リスク検査)
LOX-indexは、動脈硬化の進行状態から脳梗塞や心筋梗塞のリスクを予測できる検査です。動脈硬化を起こす血液中の原因物質「変性LDL」・「LOX-1」の量を調べます。10年以上の研究により、LOX-index値が高いと脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクが高くなることが分かっており、ご自身のLOX-index値を知ることで脳梗塞や心筋梗塞の発症予防が可能です。分かりやすい総合評価と生活習慣改善のアドバイスが記載された報告書と解説資料の冊子を併せてお返ししております。



脳・脊椎ドックの流れ
3問診

4検査

5画像診断

6ご説明
受診当日の医師による説明はありません。
6報告書
MRI検査について放射線科読影医によるダブルチェックを受けたのちに、その他の検査結果(心電図・血液検査など)をまとめてから、報告書をご指定の宛先に郵送いたします(約2週間後)。
MCIスクリーニング検査プラス・LOX-indexの結果については、検査会社からの報告書が届き次第、ご自宅に郵送いたします。
**報告書を受け取ったあとで、結果について対面での説明をご希望の方は再診枠での予約をお願いしております(保険診療となります)**
ApoE遺伝子検査の結果については、検査会社からの報告書が届き次第ご連絡しますので、ご来院いただきますようおねがいします。 医師により直接ご説明いたします(再診枠での予約をお願いしておりますが、費用は検査料金に含まれていますので請求はございません)。
MRI検査の注意事項
以下の方は検査ができない場合があります。事前に主治医とご相談ください。
- 体内金属がある方(心臓ペースメーカー、埋め込み型除細動器、人工内耳、人工関節、クリップなど)特に型名、材質が不明な場合、 クリップの挿入時期などで中止とさせていただく場合があります。
- 妊娠中または妊娠の可能性のある方
- 食事: 指示がない限り食事をして構いません。ただし、以下の検査の方は制限があります。
- 内服薬:主治医の指示がない限り、通常通り服薬してください。
- 検査時間: 30~60分(検査部位や内容によります)。
- 検査前に問診を行います。 検査部位によらず手術歴、体内金属の有無等をお知らせください。 問診後、以下のものを外し、検査着に着替えていただきます。必要に応じて取り替え用の準備をお願いします。
(例) 義歯、補聴器、アクセサリー類、金具の付いた下着類、ヒートテック様素材、湿布、カラーコンタクト等。 化粧品が画像に支障をきたす可能性がある場合、落としていただくことがあります。
貼付剤(ニトロダームテープ、ノルスバンテープ等)や創傷保護材は熱傷の防止等のため剥がしていただく場合があ ります。取り替え用をご持参ください。 検査室では用意できませんので、あらかじめご了承ください。 - いまのところ、造影剤を使用しての撮影は行っておりません。
全身がん検診(DWIBS+腫瘍マーカー)
DWIBS(ドゥイブス)とは
DWIBS(ドゥイブス)は、Diffusion-weighted Whole Body Imaging with Background body Signal(背景抑制広範囲拡散強調画像)というMRIの撮影手法で、「全身がん検査」です。
全身がん検査では他にPET-CTという方法もありますが、DWIBSでは放射線やX線を使用せずに、細胞間の水の動きを元にして悪性腫瘍を見極めます。検査前の食事制限や薬剤の投与などがなく、検査時間も30分~40分程度で済むため患者様へのご負担が少ない検査として注目されています。被曝がないため年に複数回検査を受けていただくこともできます。
PET-CTとDWIBSの比較
PET-CT | DWIBS | |
---|---|---|
注射 | 造影剤を静脈注射します | なし |
食事制限 | インスリンの制限や検査前の絶食あり | なし ※検査精度向上のため食事制限をお願いする場合もあります。 |
X線被ばく | あり(注射薬・放射線) | なし |
検査時間 | 3時間程度 | 30分程度 |
検査後の処置 | 体内から放射物質が排出されるまで待機 | なし |
糖尿病患者様 | 検査できないことがあります | 検査可能 |
DWIBSで検出されやすいがん
DWIBSでは肺がん・乳がん・大腸がん・腎臓がん・前立腺がん・膀胱がんが検出されやすく、PET-CTと同等或いは同等以上の検出率と言われています。
がん死亡順位(1~12位) | DWIBS | PET-CT |
---|---|---|
肺 | 〇 | ◎ |
大腸 | ◎ | ◎ |
胃 | △ | △ |
膵臓 | ◎ | ◎ |
肝臓 | ◎ | 〇 |
胆嚢 胆管 |
◎ | △ |
乳房 | ◎ | ◎ |
悪性 リンパ腫 |
◎ | ◎ |
前立腺 | ◎ | 〇 |
食道 | 〇 | △ |
膀胱 | ◎ | × |
白血病 | × | × |
◎:最適 〇:検出可能 △:検出に不向き ×:不可能
全身がん検診のコース内容
コース | 検査内容 | 費用 |
---|---|---|
基本コース | DWIBS検査(MRI) 院内滞在時間は、50〜80分程 報告書は検査後1週間程度で送付します。 |
70,000円 |
腫瘍マーカーオプション | 腫瘍マーカー (ProGRP・CYFRA、AFP、CEA、CA19-9、PSA*、CA-125**) ※ *は男性のみ **は女性のみとなります 採血のみの検査です。DWIBSに組み合わせることができます。 |
10,000円 |
DWIBS検査の流れ
2受付
受付時には、診察用問診票・DWIBS用問診票のご記入をお願いしております。
事前にWEB問診を利用していただくこともできます。
3問診

4検査

MRIの前後どちらかで腫瘍マーカー検査のための採血をします。
5帰宅
当日は検査のみで終了です。
6ご説明
2-3週間後に詳細な報告書を郵送いたします。精査が必要な場合には、受診医療機関のご提案を行います。